2019年度大会のご案内
史蹟名勝天然紀念物保存法100年記念シンポジウム
「国土をめぐる記憶の継承」
趣旨
大正8年(1919)6月1日に史蹟名勝天然紀念物保存法が施行されてから、令和元年(2019)で100年を迎えました。この法律は現行の文化財保護法の前身のひとつにあたるもので、記念物(遺跡、名勝地、動物・植物・地質鉱物)の保護の取組が、日本で100年間おこなわれてきたことを意味しています。
明治時代後期、日本では土地の開拓や道路の新設、鉄道の敷設など近代化が大規模に進められるようになり、また、神社合祀に関する勅令の行き過ぎた施行などによって各地で社殿の解体や社叢の伐採なども進みました。こうした社会動向の中にあって、日本に固有の遺跡や自然、風景などが破壊されていくことに対する危惧が高まっていったのです。そして、様々な検討を経て制定された史蹟名勝天然紀念物保存法は、極めて限られたものを指定して保存する制度とはいえ、日本において土地に結びついた記憶を広く保全するためにつくられた最初の包括的な制度と言うことができるでしょう。
日本遺跡学会ではこの史蹟名勝天然紀念物保存法100年に当たり、記念物に対する保存・継承の歴史を振り返り、その意義と今後を広く議論する場として、史蹟名勝天然紀念物保存法100年記念シンポジウム「国土をめぐる記憶の継承」を開催します。
1) 日時
2019年11月16日 土曜日 12時30分~17時
2) 会場
東京国立博物館 平成館大講堂
3) 主催・後援(調整中)
主催:日本遺跡学会
後援:国立文化財機構、日本イコモス国内委員会、日本考古学協会、日本文化財科学会、全国史跡整備市町村協議会、全国公立埋蔵文化財センター連絡協議会、全国埋蔵文化財法人連絡協議会
協力:文化庁
4) プログラム
12:30 開会あいさつ・趣旨説明
坂井秀弥 [日本遺跡学会会長]
第1部 講演会
12:35~14:05 「遺跡保護制度の沿革と将来展望」
和田勝彦氏 [公益財団法人文化財虫菌害研究所常務理事、元文化庁文化財保護企画室長]
14:05~14:15 休憩
14:15~15:15 「史蹟名勝天然紀念物保存法の時代―政治と文化財」
高木博志氏 [京都大学人文科学研究所教授]
15:15~15:30 休憩
第2部 パネルディスカッション
15:30~16:50 パネリスト
桂雄三氏 [日本ジオパークネットワーク理事、元文化庁主任文化財調査官(天然記念物部門)]
増渕徹氏 [京都橘大学教授、元文化庁文化財調査官(史跡部門)]
坂井秀弥氏 [奈良大学文学部教授、元文化庁主任文化財調査官(埋蔵文化財部門)]
コーディネーター
平澤毅氏 [文化庁主任文化財調査官(名勝部門)]
16:50 閉会あいさつ
17:30~19:30 情報交換会(会員のみ)
5) 参加申込
本シンポジウムは会員・非会員ともに無料ですが、参加には事前申込が必要です。
会員の皆さまは、10月上旬に会報と共に出欠はがきを同封いたしますので、そのハガキでご連絡ください。
非会員の皆さまは、以下のURLからの申込をお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/1Ymm1Ma0C2uHg5kBl0EImPzp4h5UEdqcJMU9MLLMwPRA/edit
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