2021年度大会のお知らせ
日本遺跡学会では下記の通り大会を実施いたします。
■期 日 2021年11月28日(日)
■会 場 オンライン開催
(総会・大会ともオンラインにて開催します。)
■テーマ 「復元という遺産」
平成元年にはじまった「ふるさと歴史の広場」事業は、遺跡整備において画期をなすもので
あった。事業項⽬の柱のひとつとして「歴史的建造物の復元」がはじめて掲げられたからであ
る。これ以降、補助事業名は変わりながらも、平成という時代を通じて、⽇本各地に多くの復
元遺構がつくられてきた。
復元遺構は、埋蔵された遺跡の価値をわかりやすく伝え、⼈々の遺跡への関⼼を醸成するこ
とに⼤きく寄与した。いっぽうで、復元という⾏為をめぐっては、復元根拠の確保や復元する
技術の選択、復元時期の決定など様々な課題が提⽰され、これまで継続して議論がおこなわれ
てきた。しかし、これら多くの議論の興味の中⼼は、それをどう復元し、つくるかにあったと
いえる。すなわち、それが復元され、つくられた後については、これまであまり関⼼がもたれ
ていなかったようにみえる。
法的に半永久的に保護することが決められた史跡という空間において、その整備事業は、い
うまでもなく、事業を完遂することが終わりではなく、始まりである。復元においても、その
復元の是⾮、復元⽅法やつくり⽅と同等に、それがつくられた後のことも極めて重要である。
復元遺構が地域社会になにをもたらしてきたのか、地域社会とあるべき関係が築かれたの
か、復元遺構によって地域に固有な⾵景は創出できたのか、⽂化財とは異なる復元遺構をいか
に持続させていくのか、そもそも残していく必要があるのか等々、復元遺構がつくられた後に
検討すべき課題は少なくない。
本⼤会では、復元をひとつの軸にして、約 30 年間の遺跡整備を⼀度振り返り、検証するこ
とで、これからの復元および遺跡整備のありかたを模索してみたい。
■日 程
12:50 【開会挨拶・趣旨説明】
坂井 秀弥氏(日本遺跡学会会長)
13:00~17:30
※講演タイトルは全て仮題です。
【基調講演】
「1990年代の復元整備とその思想」
田中 哲雄氏(元東北芸術工科大学)
【講演1】
「復元と地域社会」
若狭 徹氏(明治大学)
【講演2】
「観光からみた遺構の復元 」
和泉 大樹氏(阪南大学)
【事例報告】
「みなでつくる遺跡空間 史跡梅之木遺跡の整備」
佐野 隆氏(北杜市教育委員会)
【パネルディスカッション】
「復元という遺産」
コーディネーター:白崎 恵介氏(宮城県多賀城跡調査研究所)
コメンテーター:本中 眞氏(奈良文化財研究所)
パネラー:田中氏、若狭氏、和泉氏、佐野氏
17:30 【閉会】
〇参加方法
総会・大会参加には、下記URLから事前申し込みが必要です。
後日参加に必要なWEB会議のURL、ID、PWをお伝えいたします。
申し込みURL:
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScCTgR1qr5ZT3oHimH5dU76lKLftfG5Sr4-BTvQ_L_T0fn_tg/viewform
※会員の皆様へ
2021年度の総会は大会の前、11:30~12:00に同じくオンラインで実施します。
ご参加いただけます方は、上記大会参加申込フォームで「総会より参加」を選択ください。
欠席の場合は、別途郵送しますハガキにて委任状の提出にご協力ください。
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