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遺跡学史

2015年11月25日 (水)

遺跡学史インタビュー10 <沖縄編>

11月16日、沖縄にて遺跡学史インタビューをおこないました。

話し手は知念勇氏(前・沖縄考古学会会長)と當眞嗣一氏(現・沖縄考古学会会長)で、

戦後の沖縄の考古学、文化財保護行政をけん引してこられたお二人です。

聞き手は盛本勲氏、惠谷浩子、前川歩でした。

 

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琉球政府時代の文化財保護から、本土復帰前後の動き、

復帰後の保存運動や史跡整備、ユネスコ世界文化遺産への登録まで、

戦後沖縄の遺跡学史の通史的に語っていただきました。

 

特に、戦後沖縄での考古学の芽生え、文化人たちの遺跡保存運動、

琉球政府と日本政府との文化財保護の交流史、杢正夫氏や吉川需氏らの考え、

等々、興味深いお話を多く聞かせていただくことができました。

 

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また、インタビューのあと、當眞さんに首里や宜野湾をご案内いただき、

沖縄の文化財保護のいったんを知ることができました。

鉄筋コンクリートの建築が建ち並ぶ市街地のなかを車で通りながら、

その場所が沖縄戦でどのようなところだったのかなども教えていただき、

本当に貴重な、得難い経験をさせていただきました。

 

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『遺跡学の宇宙』の続編に向けて、そのインタビューを沖縄からスタートできたことに大変感謝しております。

これから徐々に北上し、北海道まで、

それぞれの地域で奮闘してこられた先輩方の遺跡学史を集めていきたいと思います。

 

遺跡学史担当 惠谷浩子